観劇記録2019/9

ネタバレ対策で千秋楽を待っていたりしたら個別に書ききれなくなったのでメモで。

2019/9/1ソワレ オザワミツグ演劇 「世界でひとり落ちてだけじゃないのかもよ」於:Geki地下Liberty
大地震の後、ラブホテルの廃墟に逃げ延びた人たち(と、何人かの幽霊)。全体に重いのだけど、東日本大震災を生き延びて引っ越した先でいじめられる過去話のパートが特にしんどい。

2019/9/15 朝劇銀座「おはよう事故物件」
ユニコーンとマリリン、ドアをへだてて繋がる二つの高級クラブの店舗を朝だけ借りて上演するホラー作品。まずはユニコーン側で。こちらだけだとどうにも話が消化不良。

2019/9/15マチネ 「レッドスネーク、カモン!!【青春版】」 於:築地本願寺ブディストホール
昭和の伝説の芸人、東京コミックショウのショパン猪狩とその妻・千恵子の結婚から晩年までを二時間で。肝心のあの芸はかなり再現度が高かったと思う。
三匹のスネークを擬人化して出したりと工夫してて楽しい。それにしてもあそこまで我慢する奥さんは今はそうそういないだろうねえ。
あと、劇中の立川談志の言い回しがかなり本人っぽかった。

2019/9/15ソワレ ILLUMINUS 「星の少年と月の姫」 於: 中目黒ウッディシアター
女子高の演劇部と、そこで演じられる舞台のメタ構造。演じられる作品がいかにも高校演劇部で書きそうな色んな作品への参照ありで、特に「銀河鉄道の夜」のお気に入りのシーンがほぼほぼ使われていたりしてニヤニヤ。
それにしても千歳ゆうさんの少年装がドストライクで眼福。

2019/9/16 マチネ 「笹塚マッドプール」 於:Geki地下Liberty
シェアハウスに同居する男たちと、訪れる人たちと。最初は一方的に色んな人の用事を押し付けられているように見えた主人公・清志がむしろ周りを自分に依存するようにコントロールしている関係が見えてきてからの後半の狂気。清志のガールフレンド・雛子の暴走っぷりも中々。
一部、学生寮住まいで自分も似た経験をしたなと思うシーンが。

2019/9/21 朝劇銀座「おはよう事故物件」
今回はマリリン側で観劇。やっと話がつながってスッキリ。
これだけ近い距離で推しの芝居を見られることは今後もそうそうないと思うし、普通に働いてたら一生この店内には入れないだろうな。一瞬だけのシーンのキャストが、それにはもったいない美人さんでした。

2019/9/21マチネ 「お茶っぴき」於:上野ストアハウス
千秋楽前なので後日追記。
それにしてもいい音させてたな、ビンタ。
以下2019/12/14追記。
舞台となるのは風俗店の控室。
楓とさくらのベテラン嬢たち、若い売れっ子・杏、若いがあまり客がつかない桃子。
そして店長とボーイ、行為中に倒れて運び込まれる常連客に、時折やってくる出前持ち。この全員がちゃんと息をしていて、それぞれのそれ以前やその後に思いを馳せてしまう。
岡元あつこさん、小松みゆきさんの女っぷりに「茂木ちゃん、これを学べよ」と余計なお世話な思いも。
正直、自分が選ぶなら(茂木忍推しだけど杏じゃなく)桃子かなー、彼女が不人気嬢とは思えない。

2019/9/23 「Get Back!!」於:俳優座劇場
始まったばかりなので後日追記。
中盤の宴会シーンの芸達者ぶりが楽しい。

舞台「二子玉川ノ恋」

「二子玉川ノ恋」於:iTSCOMスタジオ&ホール二子玉川ライズ、2019/8/24マチネ

銀行員の夫と結婚し、語学教室に通う専業主婦の陽奈多はある日その教室の新入生となった「山田」と恋に落ちるが、それは夫の智雄が陽奈多と良い条件で別れるために頼んだ「別れさせ屋」の仕事だった。夫の思惑通り財産分与もなく離婚することになる陽奈多。
一方、「山田」こと綾瀬は同棲中のキャバ嬢・結菜に別れさせ屋をやめさせられ、彼女が立ち上げた芸能事務所の看板役者となって急激に売れていく。
三年後、過密スケジュールから逃げ出すように突発的に海外を訪れた綾瀬は、そこでツアーコンダクターとなっていた陽奈多と再会し…。

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舞台「家族の話」

「家族の話」於:六行会ホール、2019/8/23ソワレ

鉄拳さんの原作の舞台化。長野から上京した幼馴染二人、それぞれの挫折と帰郷。
長野での上演のほうがメインだからか、どうも「東京でひどい目にあう」「けど郷里は優しい」話になっている。
ただ主人公の方は中盤以降完全に増長からの自滅でまわりが離れていくのも自業自得、ある意味一番感情移入しづらい。なんなら「主人公以外みんなまとも」。プロデューサーもきっちり仕事をしただけだし。
もうひとりの方は慣れない仕事に必死で大きなミスをする中でも職場の人達がみな度量が広く「こんなホワイトな職場があれば!」と思うほどで、それでも仕事が合わずに頑張ってもうまくいかなかったという話なのだけど。

ひとつだけ。舞台美術にあまり目くじらをたてるのもどうかと思うが、あれはリンゴの木の枝の形としてはありえない。最初にそこに目が行ってしまったのが、作品世界にうまく乗れなかった原因かもしれない。
私の母方の本家も、主人公の家同様にリンゴ農家なのです。

舞台「あっとうてきに愛してる」

「あっとうてきに愛してる」於:コフレリオ新宿シアター、2019/8/23マチネ

ある病院に入院している「おっちゃん」と、おっちゃんと仲のいい、入院しているようなのだがいまいち立場が謎なケースケ。そこにおっちゃんの娘のチャコまで入院してきて、ケースケはチャコに一目惚れからの猛アタック。さらに看護婦のストーカーやら、病院の談話室廃止・増床計画が絡んできて。
宇井真白がヒロインという一点で見に行ったのだが、まあこれが想定外に良い出来でしっかり笑わせ、しっかり泣かせて。ヒロインはもちろんだが、男性陣のキャラがみんな濃くて、彼らだけスピンオフが作れそうなくらい。
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舞台「チャイナ・ディフェクション」

女神座ATHENA「チャイナ・ディフェクション 天冥争覇」於:コフレリオ新宿シアター、2019/8/18マチネ

まだ皇帝がいた時代の中国。若い姉妹が営む食堂に記憶喪失の娘が助けを求めて転がり込み、それを追う組織がやってきて。
金曜日に面白いと評判を聞いて、土曜に入ってから急遽チケットを確保。
狭いコフレリオ新宿で、まるで全盛期香港カンフー映画のような作品をやってのけるというなかなか凄いことをやっている。
とにかく、ほぼ全員まともな殺陣をやったことがないであろう10人の若い女優で、カンフー映画の戦いのツボをきっちり押さえた殺陣を終始やってのけるのだから、いったいどんな教え方をしたらこんな事ができるのだろう、とそちらに興味が湧くほど。
序盤の食堂での戦いで、いかにもまっすぐに武術を学んでいるらしいマオの動き、そのおばあちゃんの丼や箸を使って武器をあしらう達人的な動き(このおばあちゃん役の田畑寧々さんの動きがほんとに素晴らしい)、襲いくる銀嶺会の使い手たちそれぞれの武器の個性を生かした動き。もうこれだけで「わかってるなー!」と感心。
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