「家族の話」於:六行会ホール、2019/8/23ソワレ
鉄拳さんの原作の舞台化。長野から上京した幼馴染二人、それぞれの挫折と帰郷。
長野での上演のほうがメインだからか、どうも「東京でひどい目にあう」「けど郷里は優しい」話になっている。
ただ主人公の方は中盤以降完全に増長からの自滅でまわりが離れていくのも自業自得、ある意味一番感情移入しづらい。なんなら「主人公以外みんなまとも」。プロデューサーもきっちり仕事をしただけだし。
もうひとりの方は慣れない仕事に必死で大きなミスをする中でも職場の人達がみな度量が広く「こんなホワイトな職場があれば!」と思うほどで、それでも仕事が合わずに頑張ってもうまくいかなかったという話なのだけど。
ひとつだけ。舞台美術にあまり目くじらをたてるのもどうかと思うが、あれはリンゴの木の枝の形としてはありえない。最初にそこに目が行ってしまったのが、作品世界にうまく乗れなかった原因かもしれない。
私の母方の本家も、主人公の家同様にリンゴ農家なのです。