舞台「a Novel 文書く show」

演劇集団Z-Lion「a Novel 文書く show」於:俳優座、2019/6/1マチネ

上西恵の芸能活動再開&初舞台ということで他はなにも確かめずにチケットを取ったのだが、これが予想外に面白かった。
東京公演は終わったがまだ名古屋・大阪公演があるのであまり内容に触れずに軽く。

執筆に絶賛行き詰まり中の小説家が自身を主人公にした書きかけの作品の中に送り込まれ、その中の生活と現実の生活とを行き来するうちにただの願望充足小説(なにしろ作品中では妻が三人いる)と思われた書きかけの作品の意味合いが…。
「この主人公ただのクズなのでは?」から色々わかってくる後半の展開が絶妙。
現実世界の奥さん役・小島藤子と小説中の三人の妻、いずれも魅力的。私は第二夫人だけで十分です。

西銘駿・小島藤子・上野なつひ・星田英利(ほっしゃん。)と、出演者にテレビで見た人が多いが、特に父親役の星田の演技が素晴らしかった。両方の世界で演技をガラリと変えてくるその度合。ノンスタイルの石田さんもそうだけど、お笑いの人がちゃんと芝居の訓練をすると独特の凄みが出る。上野なつひさんの姉も泣かせの重要ポイントでやはりいい芝居。

観劇後に渡されるある物がまた素敵で、作品世界を大事にしているなあ、と。

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